食後すぐにお腹が空いたり、満腹感はあるんだけどまた何かを食べてしまう。
正常な食欲を満たしてもまた顔を出す食欲。これをニセの食欲と呼びます。
このニセの食欲と、睡眠は大きく関わっているのです。
色々なダイエット法をアレコレ試しても全く効果がみられない人や、食事や運動にはちゃんと気を使っているのになかなか痩せられない?という人。
1度正しい睡眠方法を見直してみてはいかがでしょうか? 意外なところに解決方法はあるものです。
実は、やせにくい原因は睡眠不足にあった!
皆さんは、毎日きちんと睡眠時間を確保できていますか?
十分な睡眠をとることは、人間生活の基本ともいえることです。
でも、現代の人はなかなかそれが守れない、あるいはできなくなっています。事実、眠れない人、眠らない人が年々増えているようです。
もちろん理由は様々で、心配事やストレスが原因の人もいれば、スケジュールが眠る暇もないほど多忙であったり、インターネットなど、睡眠時間を何か別のことに費やしたりしている人も多いのかもしれません。
睡眠時間には個人差がありますが、マイボイスコムの調査(寝具と睡眠インターネット調査)
では、1日の睡眠時間で最も高かったのは、「6時間」(35%)、続いて「7時間」(28%)という結果が出ています。
注目すべき点は、最も望ましいとされている平均睡眠時間7時間以下の睡眠が、56%と半数を超え、これは諸外国と比べて短く、日本人の寝不足が指摘されています。
1日の1/3も睡眠に費やすなんて、「もったいない」と考える方もいるでしょうし、「ふかふかのお布団の中で、過ごしている時間が何より幸せ!」という方もいるでしょう。
コロンビア大学
の研究発表では、最も望ましいとされている平均睡眠時間7時間の人に比べて、睡眠時間が6時間の人は23%、5時間の人は50%、4時間以下の人ではなんと73%の人が肥満になる確率が高くなるとのことです。
原因としては、「起きていることによる消費カロリー以上に、つい食べてしまうことかも?」という推論があるようです。
なぜ睡眠不足が、太る原因になるの?
では、どうして人間には睡眠が必要なのでしょうか?
睡眠には、脳の休息と、体力の回復という2つの役割があります。
まず脳の休息とは、絶え間なく働いている脳を休ませるための眠りです。
私たちが起きている間、さまざまな思考や判断など、大脳機能が働いています。働きすぎで疲れた脳は、休ませてやらなければなりません。そのため脳が疲れてくると、睡眠物質といわれる脳内物質が、睡眠中枢に働いて大脳を眠らせようとします。
もう一つは体力の回復や節約のためで、夜になると動かずエネルギーを蓄えるための眠りです。
これは脳にある生物時計によってコントロールされていて、夜になると眠るよう設計されています。
そして睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠という、2種類の睡眠があります。
ノンレム睡眠は、脳の休息のため眠るという仕組みで、大脳の深い眠りで、ノンレム睡眠は夢をみない睡眠です。
一方、レム睡眠は脳にある時計機能の働きで、夜になると眠るという仕組みです。体は深く眠っていますが、大脳は浅い眠りで、レム睡眠時には夢を見ていることがわかっています。
私たちは、このようなノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返しています。
「寝る子は育つ」と昔からいわれていますが、事実、成長ホルモンは、昼間の睡眠よりも、夜間の深い睡眠中によく分泌されることが判っています。
この成長ホルモンは、子供の成長だけでなく、大人の私たちも皮膚や血液の代謝に働きかけ、体の修復を助ける大切な役割を担っています。
また、生体の免疫機構なども睡眠中に働いているため、睡眠は身体機能の調整に欠かせないものといえます。
そのほかにも、睡眠中には、特にダイエットと深い関係にある【やせホルモン】が、多く分泌されるといわれています。
そのため、睡眠不足の人は、この【やせホルモン】を、上手に利用することができなくなってしまい、太りやすく、そして痩せにくい体質へと変化していくのです。
法則その
睡眠不足は肥満のもと!
「正しい食事」「適度な運動」「適度な休息」は、人が健康であるための3つの条件です。
そして、ダイエット成功のための、3つの条件でもあるのです!