ダイエット中は、「食べちゃダメ!」ってわかっていても、すぐおなかがすいちゃうんですよね。」おなかがすくと、イライラして仕事や勉強に集中できないから、また食べちゃう。
そして「食事制限は、空腹感に耐えられず続かない...。何で私はこんなに意志が弱いんだろう?」と自分を責めつつ、また食べ物を口に運ぶ...。
こんな日常の葛藤の繰り返しで、ダイエットを進めている人が多いのではないでしょうか?
どうしてお腹が減るのかな?
では、なぜお腹がすくとイライラするのでしょうか?
このことを理解しているのとそうでない場合に精神的負担に大きな開きができます。
多くの人が、「意思の弱い自分。」と自虐的になりがちですが、「お腹が空くのは当たり前」というメカニズムを理解していれば少しは気が楽になるのではないでしょうか?
まず空腹になるメカニズムは、空腹になると、胃は収縮を始め、その収縮による刺激が、摂食中枢という神経細胞に届きます。
その刺激をキャッチした摂食中枢によって、私たちは「おなかが空いた。」と感じます。これを【物理的空腹】と呼びます。
また、空腹になると血液中に遊離脂肪酸が増えます。遊離脂肪酸は、外部からのエネルギーの補給がストップしたとき、生命維持のためにつくられる物質で、摂食中枢を刺激して“危険です。食べてください!”と、知らせる物質です。
そのため、血液中に遊離脂肪酸が増えてくると「おなかが空いた〜。」と感じるわけです。これを【化学的空腹】と呼びます。
ダイエットの食事制限がイライラする理由!
今度は満腹になるメカニズムですが、まず胃がいっぱいになると、その刺激が満腹中枢に届きます。それによって「おなかいっぱ〜い。」と感じます。
また食べ物を咀嚼(そしゃく)することでも、満腹中枢に刺激が伝わります。ただし咀嚼の刺激が満腹中枢に伝わるまでおよそ20分ほどかかります。これらを【物理的満腹】と呼びます。
そして食べたものは分解吸収されて、血液中にブドウ糖が増えます。ブドウ糖の濃度(血糖値)が一定の数値に達すると、セロトニンという物質が分泌され、満腹中枢が刺激を受け、「おなかがいっぱい。」だと感じるのです。
これを【化学的満腹】と呼びます。
実は私たちが日ごろ満腹だと感じるのは、物理的な満腹感からくるものよりも、化学的な満腹感からくる方が大きいのです。
また空腹と感じるのも、物理的な空腹感からくるものよりも、化学的な空腹感からくる感覚が占める割合が大きいのです。
物理的な反応は、起こっている状況を、なんとなく頭で理解できると思いますが、科学的な反応は体の内部で起きているため、人には理解できません。
多くの人は、理解できない感覚に振り回されているため、イライラをつのらせ、過食へと走らせているのです。
この、目に見えない化学的な感覚を理解し、体の中の化学的な反応をコントロールできれば、ダイエットでの精神的プレッシャーを抑えることができるのです。
“食べるモノの量によって、空腹感や満腹感が変わる。” というよりも、実は、空腹・満腹の感じかたは、胃の中の食物量のほかに、血液中の 【ブドウ糖(血糖値)】 と 【遊離脂肪酸】 の量によって、左右されているんです。
血液中の“ブドウ糖(血糖値)”と“遊離脂肪酸”の量を、うまくコントロールできる食生活に変えていけば、ダイエット中のイライラ感も少なくてすむということなのです。
ダイエットのイライラを、コントロールする方法!
ブドウ糖はエネルギー源としてホルモンで一定に保たれています。
少なければ、身体や脳も正常に機能しなくなります。
非常に大切な役割を果たすブドウ糖ですが、これが常に多くなると糖尿病と呼ばれます。
血糖値が高いままだと、毛細血管に障害がおき、カラダの機能を失う可能性が高いのです。
正常な状態であれば、空腹時は血糖値が低めで、食後少し上昇します。
「お腹がすきすぎた状態」になり血糖値が極端に下がると、「低血糖」状態になり、めまいがしたり気力が起きなかったりします。
極端な食事制限でのダイエットでは、この状態をわざわざ作ってしまっているとも言えます。
空腹感だけではなく、イライラ感、集中力の低下、冷や汗なども起こります。
この状態で、仕事や勉強・家事をやれといっても、なかなかできるものではありません。
つまり、低血糖になってしまうほど食事を減らすと、ダイエットを継続するのは不可能になります。
そこでダイエットで大切になってくるのが、食事の量は減らしても、「血糖値を急激に下げない!」ということなのです。
かといって、甘いお菓子やジュースやなどで、常時血糖値を上げてしまうと糖尿病になってしまいます。
じつは、この血糖値を意図的にそして健康的にコントロールするのが、ダイエット成功のカギといえるのです♪
法則その

化学的空腹を知ろう!
血液中の“ブドウ糖(血糖値)”と“遊離脂肪酸”の量を、上手にコントロール!
空腹を感情的ではなく、科学的に対処しましょう!