ダイエット中は、「食べちゃダメ!」ってわかっていても、すぐおなかがすいちゃうんですよね。」おなかがすくと、イライラして仕事や勉強に集中できないから、また食べちゃう。
そして「食事制限は、空腹感に耐えられず続かない...。何で私はこんなに意志が弱いんだろう?」と自分を責めつつ、また食べ物を口に運ぶ...。
こんな日常の葛藤の繰り返しでダイエットを進めている人が多いのではないでしょうか?
血糖値を上手にコントロールして、空腹感を抑える!!
血糖値コントロールのポイントは2つあります。1つめは、血糖値が急激に上がりにくい食事をすることです。2つめは、急激に血糖値を上げないような工夫をすることです。
まず1つめは、「低GI値」の食品を選択することです。
GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略で、その食品が体内で糖に変わり、血糖値が上昇するスピードを計ったもののことです。
ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相対的に表され、数値が低いほど「血糖値が上がりにくい」ということになります。
このGI値が低ければ低いほど血糖値の上昇が遅くなり、インシュリンの分泌も抑えられるのです。例えば、精白米の GI値 は 84 で、玄米(五分つき)の GI値 は 58 と低くなります。
【見分け方】
さらに、精製度の低いものには、糖質をエネルギーに変えるための、ビタミンやミネラルが豊富に含まれていて、糖質の燃焼を促進してくれます。
糖が脂肪細胞へ運ばれる量も抑えるので、ダイエットだけでなく、血糖値の高めの人にも良い方法です。
血糖値をコントロールする GI 値!
2つめは、 GI値 を下げる効果のある食品を、一緒にとるということです。食べ合わせによって 「GI値」 の高いものでも低くできるということです。
実は血糖値の上がり方は、食品の食べ合わせによっても大きく変わるものなのです。
1番良く知られているのは食物繊維。例えば、特定保健用食品(トクホ)の中に、【血糖値の上昇を緩やかにします。】といった商品が多くあります。
これは 【難消化性デキストリン】という食物繊維が有効成分であることが多くあります。
このように一緒に食べる食品によって、血糖値の急激な上昇を抑え、 GI値 の低い食品を摂った時と同じような状態にすることが可能です。「食物繊維」や「酢」、「乳製品」「豆類」を合わせて摂りましょう。
【1:食物繊維】
食物繊維には水溶性のものと不溶性のものがあり、とくに水溶性食物繊維にはブドウ糖の吸収をゆるやかにするはたらきがあります。
そのため、血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるのです。
また、小腸におけるコレステロールの吸収もガードする働きもあります。
代表的なものは、リンゴなどに含まれるペクチン、こんにゃくに含まれるマンナン、海藻類に豊富なアルギン酸など...
また、食物繊維のもうひとつの特徴は、低カロリーなこと。たくさん食べても太りにくく、満腹感も得られダイエットには最適な食品といえるでしょう。
【2:酢】
ミツカンでは、昭和女子大との共同研究により、食事中にお酢を一緒に摂取することで、食後の血糖値上昇を抑制出来ることを検証しています。
酢が血糖値上昇を抑える理由は、主要成分の酢酸が、炭水化物と混合することで、胃の中での滞留時間が長くなり、消化吸収を穏やかにするためとみられています。
酢の和え物、レモンドレッシングサラダ、お寿司などがあります。これらを一緒に摂ることによって GI値 を低くすることができます。
特に、蛸(たこ)とワカメの酢の物は、ワカメに食物繊維が豊富で、たこは消化に時間がかかるので、満腹感が続きおすすめです。
【3:柑橘(かんきつ)類】
柑橘類に含まれるクエン酸が、血糖値の上昇を抑え、代謝のアップ、疲労回復、カルシウムの吸収促進などの働きがあります。
料理にレモンやゆず、かぼす・ライムなどを絞って使いましょう。
【4:乳製品】
牛乳、ヨーグルトは食前、食中、食後に摂取してもGI値を下げることができます。
(独)国立健康・栄養研究所臨床栄養管理研究室長の杉山みち子氏のデータ
によれば、米飯のGI値を100とすれば、牛乳と一緒に摂取したら69程度に下がるそうです。
また、チーズを合わせることでGI値を低くすることができます。カロリーが気になる大好きなカレーも、チーズと一緒に食することで、GI値を82
67と、20%も低く抑えることができるそうです♪
【5:大豆製品】
大豆たんぱく質には、血糖値の急上昇を抑えるだけでなく、食事中の脂肪分を排出する働きや、低下した基礎代謝を上げる働きがあります。
また、大豆イソフラボンには、女性の更年期障害をやわらげたり、骨がもろくなるのを防いだりする効果もあります。
特に納豆が効果的!冬は豆乳鍋なども、ポカポカ温まっておすすめです!
ただし、GI値が低いからといっても、エネルギー値自体が少なくなるわけではないので、安心して食べ過ぎないように注意してください。
摂食中枢を刺激して食欲を高める遊離脂肪酸!
極端に低カロリーで、常に血糖値が低い食事制限では、空腹物質である遊離脂肪酸が、たくさん血液中に流れ出てしまうんです。
食後一定時間でインスリンの分泌が収まり、体内のエネルギーが消費されると、血糖値は低下します。すると、脂肪細胞内などに蓄えられた中性脂肪(トリグリセライド)を分解して、エネルギーを作り出します。
蓄積された脂肪を分解するときに放出されるのが、遊離脂肪酸なのです。
血液中の遊離脂肪酸量が増加すると、摂食中枢が興奮し空腹感を憶えるわけです。イライラや食べたい衝動は、ここから来ているのです。
こんなときは、キャラメルで急場をしのぎましょう。
。
遊離脂肪酸濃度は、血糖値が低下すると上昇し、逆に血糖値が上昇すると、遊離脂肪酸濃度が低下する関係にあります。
1粒 20kcal 程度ですから、イライラからのドカ食いを防ぐためにも、キャラメルなどで糖分を摂取、血糖値のレベルを安定させ、耐え難い空腹感とイライラを収めましょう。(参考記事:菓子男君が行く!
)
また、飴で糖分のみを補給するよりも、キャラメルには、カルシウムやビタミンDが含まれているため、
イライラを防ぐにも効果的です。♪
法則その

化学的空腹を知ろう!
血液中の“ブドウ糖(血糖値)”と“遊離脂肪酸”の量を、上手にコントロール!
空腹を感情的ではなく、科学的に対処しましょう!