がむしゃらに運動だけを行ってもうまくいきません。食事により筋肉の素になる、栄養をとることが必要になります。上手なダイエットのポイントは、『筋肉を減らさず、脂肪だけをおとすこと!』なのですが...
しなやかな筋肉をつくる為には、適度な筋トレと、良質なタンパク質の摂取が必要です。
そして、炭水化物の摂取が重要になってきます。健康な筋肉をつくり、そして維持するうえで、すべて欠かせないものなのです。
しなやかな筋肉をつくる食事方法とは!
筋肉を作るために、タンパク質が必要なことはよく知られていますが、炭水化物が必要な理由はどこから来るのでしょう?
それは、筋肉のつきにくい人は、基本的に筋肉線維が細く、筋肉に貯えることのできる炭水化物の量が少ないため、トレーニング中に必要なエネルギーがすぐに切れてしまいます。
すると、身体はタンパク質をエネルギーとして使用してしまう、糖新生を行い、筋肉を作るために必要なタンパク質が足りなくなり、筋肉が成長できないという結果になってしまいます。
炭水化物が不足すると、筋肉を動かすのにエネルギーを使い果たしてしまうため、筋肉生成にまでまわなくなるのです。
ダイエット期間中、炭水化物は太りやすいと敬遠される方が多いですが、筋肉のエネルギー不足にならないよう、ご飯やパンなどの炭水化物をしっかりとることが大切です。
タンパク質を摂るタイミングは?
筋肉を構成するタンパク質は、常に新陳代謝をし、分解と合成を繰り返しています。
ハードなトレーニングをすると、糖新生が行われ、通常の生活を上回るスピードで筋肉のタンパク質が分解されるため、充分に補給してあげなくてはいけません。
厚生労働省の発表によると、タンパク質の1日の必要量を、体重1kgあたり1gが理想的としています。体重50kgの人ならおよそ50gにあたります。
しかし、これはあくまでも基準値なので、日常的にトレーニングなどでからだをよく動かしている人や、療養中の人・強いストレスを感じている人などは、この基準値よりも多くのたんぱく質を摂取する必要があります。
特に、トレーニング中の人は、筋肉だけではなく、身体のあらゆる組織を作るタンパク質も、常に新陳代謝されているため、これ以上の量が必要になってきます。
トレーニングのハードさに応じて、体重1kgあたり、1.2〜2.0gを目安にするといいようです。(※体重50kgの人なら、60〜100gです)
ただしタンパク質は、一度にたくさんとっても効果がありません。炭水化物などと違い、そのとき不要な分は排出されてしまうからです。
理想は、基本の3食とトレーニング直後にとるのが効果的なようです。また、タンパク質の合成は睡眠中に最も効率よく進むため、夕食時に少し配分を多めにするといいようです。
そして筋肉の材料になる、良質のタンパク質を!
たんぱく質はカラダを構成するのに必要不可欠な栄養素で、約20種類のアミノ酸で構成されています。
そのうち9種類は体内で作ることができないため、食事から補う必要があるので、「必須アミノ酸」と呼ばれています。
運動中は特に、この必須アミノ酸をバランスよく含んだ、良質のたんぱく質をしっかり補給することが大切です。
そして色々なアミノ酸をまんべんなくとれるように、豆類などの植物性タンパク質と、肉類などの動物性タンパク質をバランスよく食べることが大切になります。
ただし、タンパク質を全て食事から摂ることができれば理想的なのですが、タンパク質を多く含む食品のほとんどは、平行して脂質量も多いため、高カロリー
である点に注意しなければなりません。
そこで、プロテインサプリメントを利用することが、ダイエット中など、摂取カロリー等の調整が必要な場合便利です。
現在市販されているプロテインサプリメントにはたくさんの種類がありますが、プロテインの主な材料になっているのは、牛乳と大豆(ソイ)です。
さらに、牛乳に含まれるタンパク質には2種類があり、一つがホエイタンパク、もう一つがカゼインタンパクです。
- ホエイプロテイン
- 3つのたんぱく質の中で最も消化・吸収が早い。筋肉をつくるための材料として、ボディビルダーに最も人気のあるプロテイン。
- カゼインプロテイン
- ホエイプロテインに比べ、消化・吸収が遅い。その分、血中のアミノ酸量を高い状態で長時間持続させることができる。就寝中の体の修復などに役立ちます。
- 大豆(ソイ)プロテイン
- 3つのプロテインの中で最も健康効果が高いと言われ、近年注目度が高い。大豆プロテインに含まれるイソフラボンが、女性ホルモンに構造が似ているため、女性らしい体を保つのに最適なプロテインとも言われています。
※注)腎臓の機能が低下しているなど、蛋白質量の管理が必要な方は、医師や管理栄養士から指導を受けた栄養成分量を守ってください。
糖新生
(とうしんせい)
人間の体にとって、エネルギーとなる物質の基本は糖質です。
糖質が不足すると人体は、まず予備のエネルギーとして蓄えられているグリコーゲンという物質を分解し始めます。
しかし、グリコーゲンは長期間にわたってたくさんのエネルギーを貯蔵するには向かない物質のため、やがて空っぽになってしまうのです。
そのとき人体は、骨格筋や重要な筋肉のタンパク質を分解し、糖質を作り出すことによって、エネルギーを確保しようとします。
というように栄養の分解・合成を行います。
食べ物種類 |
蛋白質 |
脂質 |
カロリー |
カレー(ビーフ) |
23.9g |
24.1g |
740kcal |
パスタ(ミート) |
15.6g |
10.6g |
720kcal |
牛カルビ弁当 |
20.7g |
19.1g |
780kcal |
ハンバーガー |
12.0g |
12.0g |
251kcal |
フライドチキン |
14.4g |
10.0g |
237kcal |
から揚げ(鶏)100g |
14.7g |
16.7mg |
350kcal |
(目で見るカロリーハンドブック、五訂食品成分表より)
|