食べるものは一品だけ! ひとつの食品だけを食べて痩せるダイエット法です。
簡単・お手軽で早くやせそうなイメージに思えますが...
バナナ・リンゴ・キャベツ・パイナップル・たまご・こんにゃく・アイスクリームなど、世の中には単品ダイエットの方法はたくさんあります。
続ければ確かに、痩せるには痩せるのですが、残念ながら カラダに必要な栄養分が全然足りません。
そして、何より最も怖いのがリバウンドです。
例えば、バナナだけにしてみると?
単品ダイエットの対象にするものは、それ自体は身体にとって害になるものではありません。
例えば、ついこの間流行ったバナナなどは、便秘解消に効果の高い食物繊維や、むくみを解消するカリウム、イライラ解消のイライラ解消のセロトニンなど、女性にうれしい成分がたくさん含まれています。
バナナ(1本120g):86kcal
タンパク質:1.1g 脂質:0.2g 炭水化物:22.5g 塩分(ナトリウム):0g カリウム:360mg カルシウム:6g 鉄:0.3mg コレステロール0mg 食物繊維:1.1g
これは「五訂日本食品標準成分表」というものから、バナナの成分値を抜き出したものです。
管理栄養士の方は、このように、食品に入っている成分を見ながら、いろんな食材を組み合わせ、バランスよく献立を作成していくわけです。
まずみなさんもよくご存知の、タンパク質の場合は ...
厚生労働省の指導によると、タンパク質は1日体重1kgあたり、最低1g必要といわれています。
体重50kgの人なら、50g必要な計算になります。しかし、バナナだけ食べていては、上記のようにタンパク質は1.1gしか摂れません。
1日バナナ1本だけで済ます人はいませんから、こんな極端な話にはなりませんが、50g摂るためには、45本ほどのバナナを食べなければいけない計算になり、まず不可能だと思えます。
単品ダイエットだと、このように身体にとって絶対に必要だけれども、足りないものが出てくるわけです。
単品ダイエット(食事制限)のリスク! 食べずに我慢すると…
人間の体にはホメオスタシス(恒常性)が備わっています。これは体の自動調節機能で、本人の意識とは関係なく働いています。
体の外側の環境に対して、体温・血圧・血糖値などを一定の範囲内に保ち、健康を維持しているのです。
山などで遭難した人が、何週間もポケットの飴と雨水だけでしのいで、生還したという話を耳にしたことがあると思います。
これは、少ない食事量でも生きていけるように、摂取したエネルギーを体に蓄え、そして消費するエネルギーを最小限に節約するという、ホメオスタシス(恒常性)の働きの良い例なのです。
極端な食事制限をはじめると、体が危機感を感じ、体は次いつ得られるか知れない栄養を貯めこもうと、このホメオスタシス(恒常性)のスイッチをONにします。単品ダイエットでは、自らその環境を作りだすことになります。
単品ダイエットも、飽きずに続いている間はいいのですが、同じものを食べていると、見るのも嫌になってくる時がきます。
そして普通の食事に戻したとき、恐怖が待ち受けています。
ホメオスタシス(恒常性)のスイッチがどういうわけかOFFにならないのです。
そしてどんどんと、食べたものを脂肪に変え、体にどんどんと貯めこんでいきます。
これがリバウンドなのです。自ら太る体質に変えてしまったわけです。
『モデルがやっているから安心!』 なんて甘く考えちゃダメ!
彼女たちは、プロ意識の高い、選ばれた人たちです。水だけ飲んで痩せているわけではありません。
知識の豊富な栄養士のもとでの食事管理、カラダの構造を知り尽くしたトレーナーが付いたエクササイズや、万が一に備えて医師とともに、優秀なstaffのもとでダイエットを行っているのです。そういった環境や詳しい知識がない限り、単品ダイエットは避けたほうがいいようです。
法則その
単品ダイエットで一時的な効果を求めない!
1ヶ月に体重の3〜5%程度のダイエットがリバウンドの少ない、理想的な範囲だといわれています。
この範囲内で、ゆるやかなダイエットを目標とすれば、アレも食べちゃダメ、これもダメと、ストレスの溜まるダイエットをしなくてもいいのではないでしょうか。
「ダイエット中だけど、おいしいものもたまにはOK!」
「でも食べ過ぎたから、今日は少し歩こう!」とか...
ゆるゆるダイエットで行きましょう!