食事制限をしているのに、思ったような効果が出ない。そんなに食べていないんだけどなぜか太る。もしかして「便秘」ではありませんか?
便秘とは、腸の運動が鈍くなっている状態。腸の運動が鈍くなれば、本来排泄されるべきものが、お腹の中に溜まった状態になり、 消化
吸収
排泄 という一連の働きが、スムーズにいかなくなっている状態です。
食べてからウンチになるまでの時間が長いと、からだに余計な脂肪を溜め込みやすく、太りやすくなってしまいます。
ダイエット中の不規則な食生活が
ダイエットの為にと、食生活のほとんどをサラダやシリアルばかりにしたり、簡単にパンと清涼飲料水だけですませている人も多く、その結果食べる量は、普通の人に比べ極端に少なくなり、栄養面でも大きな偏りがでてきます。
また、 ダイエットをしている... 起きがけで食欲がない... 食べている時間がない... 作るのが面倒...
などの理由から朝食を抜いている人が多くなってきていますが、朝食を抜くと、体が本来持っている排便反射システムがうまく機能しなくなり、腸は蠕動運動をストップしてしまいます。
このような食生活を何日も続けていれば、便の元となる食物のカスも少なくなり、便秘の状態がますますひどくなってしまいます。
また、朝に便意をもよおしたものの、つい忙しくてあと回しにしていたら、便意がなくなってしまったという経験を持つ人もは多いはず!
通常は、朝食をとると、胃・結腸反射(胃・大腸反射)
で便意をもよおし、大腸の蠕動運動が高まります。しかし、そこで便意を我慢すると、反射は鈍くなります。
これが、毎日続くことにより、便意を起こす自律神経の働きがどんどんと鈍くなり、排便のリズムがすっかり崩れてしまい、便秘が常習化してしまいます!
便意を起こさせるよい方法とは?
朝起きがけの1杯の冷たいお水や、冷たい牛乳は、胃・結腸反射(胃・大腸反射)をうながすため、大腸の
蠕動運動
をスタートさせて、便意を起こすきっかけをつくってくれます。
牛乳に含まれる乳糖が大腸を刺激して、蠕動運動を活発にしてくれるためです。
赤ちゃんや小さな子供たちは、腸内に
乳糖
を分解する酵素をもっていますが、成長するにしたがって酵素は減少していきます。
そのため、大人が牛乳を飲むと、乳糖は完全に分解されないまま大腸に達するため、腸管を刺激して便意を起こさせてくれます。
また、冷たい水や牛乳を飲んでもあまり効果がない場合は、炭酸飲料が良いといわれています。コーラやサイダーなどの炭酸飲料は、腸に冷たい刺激を与えるとともに、炭酸ガスが胃・結腸反射を起こさせるといわれています。
また、便意を意識的に起こさせるために、
マッサージ
はとても有効な方法です。腹部や腰へのマッサージは、大腸への刺激となって、蠕動運動が促されます。
あお向けに寝た姿勢で行うことで、手や指に力が入りやすく、マッサージ効果がアップします。毎朝、ベットでマッサージを行い便意を起こすきっかけをつくることも、朝、便意を起こす習慣をつけるための一つの方法です。
また便秘対策には、水分と
不溶性食物繊維
が有効といわれています。不溶性食物繊維は排便をスムーズにするだけではなく、腸内の発ガン物質などの有害物質を吸着し、体外へ排出させる働きも持っています。
蠕動運動
(ぜんどううんどう)
消化管などが内容物を移動させるための、食道から直腸までの臓器の収縮運動のこと。
蠕動運動は自律神経の働きによって行われているため、意識的に調整することはできず、食物や水分をとったり、運動などの刺激を与えることで活発になります。大腸の蠕動運動が低下すると便秘になりやすくなります。年齢とともに胃の蠕動運動が低下するため、消化に時間がかかり、胃もたれや胸やけを起こしやすくなります。
乳糖
(にゅうとう)
乳糖とはラクトースとも呼ばれ、グルコースとガラクトースが結合した二糖類で、その名前の通り、母乳や牛乳に多く含まれる(母乳に約70%、牛乳に約5%)必須のエネルギー源です。
不溶性食物繊維
(ふようせいしょくもつせんい)
食物繊維は、大きく分類して「水溶性」と「不溶性」の2つに分けられます。
水溶性食物繊維は、「水に溶ける」もので、不溶性食物繊維は「水に溶けない」もののことです。
不溶性食物繊維は水に溶けないため、腸内で食品の水分を吸収して、何倍にも膨れ上がるため、腸壁を刺激して腸の運動を活発にし、排便をうながします。
セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの種類があり、野菜など植物性食品から多く得られます。トクホ(特定保健用食品)の素材として多く利用されている、キチンやキトサンなども不溶性食物繊維の仲間です。
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